海神様に誘われて

タイトルは海神様(わだつみさま)と読みます。豊かな自然がいっぱいの和歌山の海に誘われたセイウンの釣行記(釣考記)です。 釣りの話以外にも私が愛するベトナムのお話なども行います。

1月12日(日)釣行記 みなべ沖磯ハテのハナレ

沖ノ島遠征後、私の中でフカセの何かが変わった気がします。それが何なのかは分かりませんが、自分が今までに行ったことのないフィールドで釣りをすることは、自分を大きく成長させてくれることなんだと思います。思い返せば沖ノ島の遠征前までは、フカセ釣りをしていても、カゴ釣りをいつでも準備できるような状況にさせて釣りをしていました。しかし沖ノ島では耐えて自分から答えを導かなくてはならないことを学びました。その経験が私の考えをきっと変えてくれたのだと思っています。

さて、話が脱線しましたが、日曜日にみなべの沖磯に釣りに行ってきました。水温が16℃台~17℃台になっていますので、沖にある磯が圧倒的に有利だと考えていました。船頭が「ハテにする?それともハナレに行く?」と聞いてくれたので、一人でのんびりできるハテのハナレに行くことにしました。今回は遠投がそこまで必要でない可能性が高いので、配合を生×2、VSP、V9徳用にして、生は1枚を粉々に、もう1枚は砕かずに混ぜていきます。(全部粉々にすると、刺し餌がエサ取りの餌食になります。)

この日は大潮明けの中潮で、満潮が近い渡礁時は、磯の全てが水没していて、荷掛けとウマが絶対必要となります。準備をしていて徐々に白んできますが、海の様子を見て確信します。今日はいつもと違うぞと。思い返せば和歌山でのフカセの日は、潮が澄んでいる、潮が動かないなどといつも言い訳を言っていましたが… 

seiun-k.hatenablog.com

seiun-k.hatenablog.comseiun-k.hatenablog.com

過去3回に共通していたのは、潮が澄み切っていたこと。特に前回などは南国かなと思うくらいの透き通り具合でした。加えて29日などは、潮が動かなかったのでフグの餌食といった感じでした。

何度も言いますが、今回は濁り潮なのです。それだけでも気合いが入りますし、期待が持てるような気がします。

ハテのハナレは釣り座が沖向きとキントキ向きの両方とれます。沖向きがだめならキントキ向きにといった感じでできるわけです。ただ沖向きは足元にハエ根がたくさんあり、掛けたらハテとの水道に誘導し、キントキ向きの手前で潮に乗せてずり上げるということをしなければならないと判断します。ただキントキ向きも右側まで行くとハエ根があるので、そこに行かれないようにしないといけません。(後日動画でその辺は解説します。)

ハテのハナレの周辺はそれほど深くはありませんので(深くすると根がかりします)、得意の0ウキを固定で2ヒロとって釣りを開始します。今回はハリス1.75号です。針から20センチのところにG2を打って、釣りをしますがどうも反応がないので、G6に打ち変えます。するとウキが沈みますが、針がかりしません。エサ取りのような気がするのでボイルに変えます。するとまた沈みますが今度はベラです。少し深い気もしますが、そのまま生Sに変えてしますと、針がかりのしないアタリが続きます。ハヤブサの極軽グレ5号を使用していましたが、グレ針は軸が太いので、針がかりしないのが軸の太さだとすれば、私の得意の伊勢尼にするしかないということで、伊勢尼の5号に変更します。すると一発回答です!ウキがじわじわしもっていき、しゅ、しゅ、しゅんと沈みました。大合わせを入れて戦闘開始です。最初に主導権をとれたので、根は回避できましたが、がんがん突っ込んでいきます。それでも糸を出したら負けという沖ノ島の教訓があるので、糸を出さずに竿のしなりで耐えきります。そして例の水道にうまく誘導できたので、ずり上げ場所まで連れていき、抵抗に耐えていると浮いてきました、かなりでかいグレです。空気を吸わせて、ずり上げ場所で波を待ち、一気にずり上げます。やりました目測40オーバーのグレです。この1匹が私のここ数回のフラストレーションを一気に解き放ってくれました。磯が水没しているので、磯ではしめられません。撒き餌バッカンの中でしめ、クーラーを開けて、水汲みバケツをそこに入れて血抜きをしていきます。手を変え品を変えと耐えながら答えを導いていく、ここにフカセのだいご味、エッセンスが詰まっています。

くどいようですが、今日は潮が濁っています。これで終わりであればマグレだったななんです。同じラインを流しますと再びウキが消し込みます。今度も私が主導権をとります。しかし、先ほどのサイズが大きいので、圧倒的に楽に上がってきます。水道に誘導して抜き上げ場に連れてきます。今度もグレですが35センチくらいでしょう。潮を待たずにひょいっと抜き上げます。サイズが35センチでも十分満足なのに、人は足るところを知らないもので、喜びが半分くらいでした。うまくいくときはこんなもんなんでしょうね…。今までの苦労は何だったんだろうか…。

再び同じラインを流すと、今度は竿先まで一気にくるアタリ、暴力的な引きを見せます。水道に誘導してきますが、たたいています。嫌な予感がします。しかし、姿が見えて安心します。40センチないくらいのヘダイでした。美味しい魚なのでしめて、キープします。

沖向きでアタリが途絶えたので、今度はキントキ向きでやってみることにします。キントキ向きは右のハエ根のあたりが雰囲気がよさそうで、ちょうどサラシからの潮の流れで白い泡の列が出来ています。そのあたりに仕掛けを投入し、ラインメンディングしながら様子を見ていますと、一瞬ウキが沈んだような気がしますが止まります。その後沈む様子が見られないので念のため合わせます。根がかりのような重さを感じましたが、魚信も感じました。これはでかい。どうやら居食いだったようです。さっきの40アップのグレよりもさらに強烈な引きを見せます。竿が満月ですが、それでも右の根に入られないように左側に持っていき、耐えていきます。糸を出せば絶対に終わるサイズなので、絶対出さないようにフルロックで耐えます。竿の粘りと反発で徐々に浮いてきますが、向こうも突っ込み私に糸を巻かせません。しかし決着のときが近づいてきます。徐々に浮いてきて姿が見えたとき、さっきよりもさらに大きなグレの姿を確認します。絶対取る!ずり上げ場まで誘導し、波に任せて抜き上げます。やはり先ほどよりも大きなグレでした。43、4かそれ以上かといったところです。上あごに針は完全にフッキングし、ハリスも全くの無傷でした。1.75号のハリスの強さもさることながら、タックルバランスも絶妙だったのでしょうね。

f:id:seiun_k:20200113134727j:plain

40センチのバッカンでこの大きさだったので、ガッツポーズが出ました!

バッカンの中でしめて、同じラインを攻めていきます。すると一気にウキが走ります。合わせを入れて対峙しますが、右に行こうとします。左に行かせようとしますが、強烈な締め込みを見せて左に行かせてくれません。そしてハリスが根に触れたと思った瞬間、ハリスを飛ばされました。針だけが飛ばされました。1匹目とそん色ない引きだっただけに残念です><

その後35センチくらいのグレをかけて抜き上げに成功しますが、針を外した瞬間に大波が来て、海にお帰りになりました…。でも雑に対応したのが原因なので、大きく反省し、再び沖向きに釣り座を構えます。

ハテの人もアタリがないと言っているので、とりあえず際際釣法を試してみます。すると、ハエ根の際で一気にウキが消し込みます。重量感のある引き…。これはやばい…。ここも竿先が海に漬かりながらも耐えて浮かしていきます。(後述になりますが、潮が引いてきていたので、沖向きに釣り座を戻す前にタモを組んでおきました。)すると、赤い魚体が見えます、でかいガシラか?いや大好物のイガミです。慎重に浮かせてタモにインします。昨年1年間イガミを釣っていなかったので、めちゃくちゃ嬉しいうえに、40センチくらいのメスなので、大急ぎでしめます。

f:id:seiun_k:20200113134812j:plain

最初遠目で見るとガシラにしか見えませんでした。ガシラならランカークラスですけどね(笑)

みなべでイガミは結構珍しいです。長い間通っていますが、みなべでイガミを釣ったのは初めてです。これで4目、あと1目あればなと思いますが、ここから不毛の時間が過ぎます。ここぞとばかりに弁当を開けて食べます。カニクリームコロッケうますぎ!

f:id:seiun_k:20200113134906j:plain

渡船弁当はどうしてこんなに美味しいのでしょう!

船頭には13時の迎えをお願いしていました。時刻はもう12時30分…あきらめかけたそのとき…ウキが消し込みます。今日一の引きです。水道に誘導したいですが、動いてくれません。必死に耐えますが、えげつない引きで抵抗してきます。耐えて誘導を始めた瞬間、ふっと仕掛けが軽くなります。えげつない引きのときに根に触れていたのでしょう。多分グレですが、50近くあるようなモンスターの引きでした。沖ノ島で最後にかけたモンスターの引きを思い出しました。悔しい><でも、この悔しさがあるから、成長できるんだと思う、たぶん。

そして時刻は12時50分、そろそろ片付けようと思った瞬間、ウキが消し込み、ファイト開始、しかし先ほどのモンスターや午前中のグレには遠く及ばない引きで、かるーく浮かせたのは本日最小寸の33センチのグレでした。煮つけに最高のサイズなのでしめて、大急ぎで納竿準備をします。

13時の船で帰るのは私だけでした。みんな連休だからか粘っていました。

戻って検寸すると、なんと大きいものは45センチ、もう1匹も42センチと、一日に2枚も40アップのグレを釣ることができました。当日はどことも好調だったようで、40オーバーがぱらぱらと上がっていましたよ。まさにみなべ周辺は今が最盛期でしょうね!

とにもかくにも久々に思い通りに食わせることができましたし、大型のグレを仕留めることができました。しかし、同時にまたしても宿題を渡されてしまいました。あの強烈な引きを見せた魚を仕留めるまで、永遠に続く宿題を…。

 

<当日の釣果>
グレ   33、35、4245センチ 4匹
イガミ  40センチ 1匹
ヘダイ  38センチ 1匹
カワハギ 22センチ 1匹

 

フカセ釣り
竿:ダイワ DXRエアチューン 1.35-53
リール:ダイワ インパルトα 2500LBD ピンクカスタム
ライン:ダイワ アストロン磯マックスガンマ 2号
ハリス:シーガー シーガーグランドマックスFX 1.75号
針:がまかつ 伊勢尼5号、ハヤブサ 極軽グレ5号、ささめ 極細グレ5号

f:id:seiun_k:20200113134950j:plain

ほかの魚がかすむほど、2匹の大きさ、体高が際立っています。

クリックしていただけますと幸いです。→にほんブログ村 釣りブログ 近畿釣行記へ